「小児病棟で、子どもたちを見守る小さな天使」 ・・・キワニスドールを知っていますか?・・・

キワニスクラブでは、会員がキワニスドールをつくり、病院等へ寄贈しています。
このキワニスドールは、幼い患者さん達を癒し、医療関係者と子どもさんとのコミュニケーションを円滑にしています。キワニスドールの効果的な使い方や寄贈先の声をご紹介します。

キワニスドール
キワニスドールと小児医療

身長40センチ、体重50グラム、とても素朴な形で、目も鼻も口もありません。ただ1つ身に付いているものは国際奉仕団体キワニス・マークの小さなラベルだけです。
しかし、このちょっと風変わりな、ノッペラボウの小さい人形が普通の玩具の人形とは違った方法で、病院の子ども達に大きな力を与えています。白い木綿生地にポリエステル綿を詰めただけのキワニスドール。これは病院で幼い患者さんに、これからどんな治療をしていくのかを説明する時等に使われます。傷口や縫合や、酸素マスクを使用しなければならないような場合、お子さんは驚き、緊張してしまいますがキワニスドールを使用して説明するとこれから受ける治療の内容がよくわかって、怖さや不安が低減される様です。子どもたちはキワニスドールに注射をしてみたり、時にはお医者さん看護婦さんに教えてもらいながら手術の真似をしたりすて、キワニスドール相手の「ごっこ」遊びをしています。人形を身代わりにこれから受ける治療を体験させると、子どもたちの恐怖が和らぎ、治療を受け入れやすくなるようです。

キワニスドールの使い方

キワニスドールがノッペラボウなのは、子どもたちが好きな色に塗り、顔や洋服を描いて遊ぶことができるように工夫をしているからです。大人でも病院は厭な所です。病気の子どもたちにとってはなお更のことです。治療は苦痛を伴いますし、見知らぬ環境におかれた子どもたちは怯えています。キワニスドールは痛くて怖い治療や入院生活を少しでも楽しく出来たらという、そんな思いを込めた特別な手作り玩具なのです。

先生が診断と治療の説明に

お医者さんが患者の子どもに病気の症状を説明する時に使用します。また、初めに子どもから痛いところなどの不快なところを人形に描かせて診断の助けにも使われます。さらに治療が必要な場合これからおこなう治療について、人形を使って説明出来ます。
・人形に体の内臓の絵を描いて、治療の説明をします。
・人形に注射をしたり、包帯を巻いたりと治療の説明に使います。

子どもが治療を受ける前に

治療の前に、看護師さんやお母さんが人形に治療する様子を見せると子どもたちは真似をしてみるようです。子どもたちが治療を受ける時、恐怖が和らぎ治療が受けやすくなります。「人形さんも注射したね」「お人形さんも手術したね」とか言うと子どもたちも頑張ろうという気持ちになるようです。安心感を与えるようです。
・人形に診断や治療のまねをさせて、子どもの置かれた状況を理解させます。
・治療の前にママのお顔を描いた人形を抱かせると安心感を与えます。

子どもたちが病室で

子どもたちは大好きな人の顔を描いていつもそばに置いて、退院する時も持ち帰ります。
特に2歳~4歳児の幼児が親しんでいるようです。自分の人形に自分の好きな人の絵を描くことが楽しい時間を過ごせ大きな安らぎのひとときになっています。
・お母さんの顔を描く
・自分の顔を描く
・漫画やアニメの主人公を描く

「頭がいた~い」というお子さんに「せれではこのお人形さんに痛いところをマークしてごらん・・・」自分の痛む箇所をマークする状態を見ながら正しい診断の一助にします。「まず、僕のお人形さんから診察しましょうね~。包帯を巻きましょうね~」と促すことにより、持っていた病院への恐怖心を取り除きます。「ママもついてきて~」とせがむお子さんには「ママはいけないのよ~、でもママのお顔を描いたドールをママと思ってしつかり抱いていってらっしゃい~」と手術室に入るお子さんを安心させます。

子ども達
子ども達
子ども達